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区民健康講座 H29.2.5(日)
~めざせ!健康寿命の延長~
 2月18日(土)、甲良町保健福祉課の田畑保健師さんをお迎えして、区民健康講座が開催されました。
田畑保健師さんの話はとてもわかりやすく、ユーモアたっぷりなので、時の立つのも忘れて聞き入りました。
「健康な体で長生きしたい」というのは誰しも願うところです。でも、現実はたいへん危うい状況にあり、特に甲良町は人工透析患者が県平均の2倍もいるとのこと。
 では、どうすれば健康な体を維持できるのか、田畑保健師さんのお話の概略を紹介します。
「センテナリアン」って?
100歳を超えてなお元気で生活している人たちのことを言います。全国で約6万5千人。
甲良町では今3人 おられます。
血管が老化すると認知症のリスクが高まる
 
血液全体の20%が脳に集まっています。写真のように無数の血管の集合体です。
 脳の血管の老化とともに認知症のリスクが高まります。80歳で20%。85歳で40%。5年間で2倍です。
    あるセンテナリアンの修道女の話
 104歳の修道女。全く認知症を発症せず元気にボランティア活動を続けていjました。
 その修道女が亡くなられた時、脳を解剖させてもらったところ、ステージ4段階のアルツハイマー
であることが分かりました。
 なぜ、彼女は認知症を発症しなかったのでしょうか?
 その訳は、脳血管にありました。彼女の脳血管はとてもきれいで全く正常だったのです。
 ステージ4のアルツハイマーであっても血管のリスクが0ならば、4×0=0ということです。
 センテナリアンに共通していることは「血管がきれいだ」ということです。CRP(炎症反応を示す数値)が1桁台なのです。
 左が正常な血管 血管を傷める最大の原因は「高血圧」 
 心臓から出たところの血管の太さは500円玉ぐらいもあります。腕のあたりでは鉛筆の太さぐらいになります。
 その先はシャーペンの芯、さらに髪の毛ほどの「毛細血管」と枝分かれしていきます。
 毛細血管の血圧は一定に保つようにできているので、その前のシャーペンの芯ぐらいの血管でなんとかして血圧を下げようとします。そこで無理が生じて高血圧になり、血管を傷めてしまうのです。
 劣化して硬くなった血管はまるで「プラスチック」のような硬さだそうです。
血圧はどうすれば下がる?
 ①減塩
  「塩」は水を呼びます。血液の量が増えます。その結果高血圧になってしまうのです。減塩すれば血液の量が減
  り、確実に血圧は下がります
 ②野菜・果物
  野菜の中に含まれるカリウムがナトリウムを引き連れて外に出すので減塩効果になります。
 ③減量
  体重が下がれば、血液の量も下がるので血圧も下がります。
   認知症を3割も減らしたイギリス その秘密は? 
 イギリスは20年間で認知症患者を3割も減らすことに成功しました。いったい何をしたのでしょうか?
 
 実は、国の政策で食品の中に含まれる塩分の量を徐々にへらしていったのです。
 日本人は「食塩中毒民族」と言われている
 フランス人が日本のフランスパンを食べると塩辛いと言うそうです。
 それほど日本人は塩分を取り過ぎているのです。
 塩は体内のカルシウムも一緒につれて体の外に出してしまいます。だから、日本人には骨粗鬆症が多く、腰の曲がったお年寄りや寝たきり老人が多いのです。

○健康推進委員さんから
「百灯祭で減塩味噌汁の試食をしてもらった結果、70%の人が「家よりうす味だ」と答えました。家の方がうす味だと答えた人はわずかに1名でした。」

1日の塩分量は「5グラム」 
欧米では1日の塩分摂取量は5グラムとしているそうです。日本人にはとても高いハードルですが、それに近づく努力が必要です

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